ある男子高校生の恋愛事情


***


千夏の自宅前

――よし!!


インターフォンを押してから、
おばさんに挨拶。ここまではオッケー


ノックしてからドアを開ける

「千夏いる?」

「あ、ナイスなタイミング~」


ん?


「宿題分かんない」

「ん」


「これなんだけど」

英語か…

「ちょっと待ってな」

えーと……


「……カズくん」

「んー?」


「この前、寝ちゃって…」

どきっ


「運んでくれた…んだよね?」

「あ、うん」


「「………………」」


き、気まずい


「……あのさ、今度空いてる日あるか?」

「え?」


「どこか行かない?」

「……うん」


よ、良かった~


「あー…いつ空いてる?」

「ちょっと待ってね」とスケジュール帳で確認してる


「今週なら…日曜か、土曜の午後かなあ」

「じゃ、土曜の午後で」

確か、何もないはず



「どこか、行きたい場所とかあるか?」

「えーと、そうだなあ…」


「あ」



「この前出来たショッピングモールあるでしょ?」

「そんなん、あった?」


「あるの!電車なんだけど、そこがいい」

「ん、分かった」


よし!


あとは…

「千夏」

「なに?」



「宿題やろう」

「…そうだった~…」



無事に、約束をとりつけて、宿題も終わった


「じゃあ」と千夏の家を出た



あとは

オレの心構えだけ