ある男子高校生の恋愛事情



別の射的の店に来た


「景品がイマイチだなあ」

「声が大きいよ。聞こえるだろ」


コイツの射的に対する情熱はどこから来てるんだ



「お嬢ちゃんはダメだって言っただろ」

さっきの店のオヤジがいた


「なんでここにいるの!?」

「この店はオレの息子がやってるから様子を見に来たんだよ。見に来て正解だったな」



「~~ーーー!!!!」

マズイ!!千夏が切れる

何とかしないと



ん?

そばで射的をやってる子供がいる

見れば、さっきの甚平男児じゃないか


台をみたら残り3発


「ちょっと、いい?」と男児に声をかけて交渉してみた


「千夏、この子に景品をとってあげるんだ」

「え?」



「……打たせてやるから景品は諦めろ」

「お姉さん、お願いします」


「任せなさい」と言ってニヤリと笑った




コイツ、色んな意味でこわいな


「お嬢ちゃんはダメだって」

「「代理!!」」