こいつらが組のものか…。


てか、よくそんな人数隠れたよね。


どこに隠れていたわけ?


私の組もどっかに隠れているけど…よく会わなかったよね。


もう奇跡だよ。


「なっ!こいつらどっから…っ」


「まさかヤクザっ?」


ところどころから聞こえる焦る声。


まぁ、当たり前か。


みんなは一般人。


裏のことを知らない者達だもん。


「依亜、どうすんだ?」


「結構な人数いますよ?」


「こりゃ、体力勝負にそりそうやで」


うん、みんなの意見には同意です。


それは、榎本組がいなければの話だけどね。


「大丈夫。勝つのは私達だから」


ニコリと笑えば、不思議そうな顔をする3人。


時間がないから説明は出来ないけど。


「さてと、私の大切な街を…」


そこまで言ってストップする。


そうだった。


ある事を思い出し、口の端を上げる。


「俺の大切な街、仲間に手ぇ出したこと。その身をもって後悔させてやるよ」