「うん!」


ん?あれって…まさかカツアゲ!?


「…あっ!そこ!何してるの!!」


『ちょっ、依亜!?おいっ!?』


史音の呼ぶ声も無視して電話を切る。


怒られるかもしれないとは思ったけど、こればかりは見逃せない。


私の前でカツアゲするなんて…本当いい度胸。


「ねぇ、何してるの?」


「あぁ?なんだぁ…てめぇ」


睨んでるみたいだけど全然怖く。


それが本気なの?


それならあなたに私は倒せない。


「私は通りすがりの者よ。いいからその子を離しなさい」


男の手には、中学生くらいだろうか。


学ランを着た男の子が捕まっている。


「はぁ?なんでてめぇに指図されねぇといけねぇわけ?意味わか…ぐぇっ!」


男が言い終わる前に蹴りを一発入れる。