「嘘じゃない?」


「ああ。ここでキスをして結婚までいたったやつは大勢いる」


なるほど。


だからカップルに有名なんだ。


これで納得だよ。


あれ、でもさ、史音はどこでその伝説とやらを知ったの?


…まぁ、聞いたところで誤魔化されるだろうけど。


「んで?どうする?」


「へ?」


「伝説…試してみるか?」


そう言って妖しく笑う史音。


それを見て、口の端をあげる。


「やる気満々のくせに」


「うっせぇ」


夜景の見える観覧車。


2人しかいないこの空間で。


私達の唇はゆっくりと重なった。


「「愛してる」」


そんな愛の言葉と一緒に。