スキ×キライ=スキ?

まずい。
と思うが、動くのもダルくて体を強ばらせた。

「大丈夫?」

頭上から降ってきた声は、
あまりにも優しかった。
次いで、ドアの閉まる音と横に暖かい空気が固まった気がした。

ドアから覗いて美風を見つけた会長は、声をかけてから横にしゃがんだ。
ちょっと躊躇う素振りも見せたが、美風の頭を長い髪へと何度か撫でた。

「俺に、すがりついちゃいなよ」

撫でていた頭を自分の肩へ持っていく。

 ズザッっと、美風が片手を床について体勢を崩した。

「あ、泣き止んだ」

美風の顔がさっと赤くなる。