片手をあげて、生徒会長が去っていく。

断ることはできなかった。

どう言いくるめられたのか、女子から責められることもない。
周囲は通常より、ちょっと盛り上がった昼休みに戻った。


放課後、雨は見事に止んでいた。青い空が大部分を占めていて、水溜まりにまでキレイな青と眩しい白い雲を映している。

私の気持ちとは正反対だ。

影は長く伸びているのに、蒸し暑さがあった。不愉快指数が上がる。

 3人の間でぎこちなく、会話はないまま、昇降口の外で会長を待っていた。
とも太は1人離れて段差に座り、手持ちぶさたに校門の人の流れに目を向けている。
私は真姫に平然を装って話を向けるけど、返ってきた言葉に「そっかぁ」「だよね」って苦笑して終わってしまう。

真姫は、そんな私ととも太を何度か見やりながら、出そうとした言葉を飲み込んでるようだった。