とも太がそう言ってきたのは、賭け18戦8勝8敗2分けになって、話していた時だった。

 テーブルには、賭けの対象となったコーヒー。えーと。何でそうなったんだっけ?

「なに? やっぱりモテモテのともには敵わないからパスって?」

癖っ毛風に巻いた髪。グレーのフードを学ランから出したとも太が、指でバツを作ってふざけて笑う。

「うーるさい」

わたしは、フル回転で記憶をたどった。