そこに、出口はあった。


綺麗光景が広がっている…。



一回は皆が夢みる景色だろう。



一面に植物が広がり、小川が流れ、とても大きな木が一本…



いや…大きな木は気配的にはたくさんの木が生えているように感じた。


全ての景色が神々しい。


誰もが、“ここは天国か?”と問うだろう。


見渡す限りここには、綺琉しか居ない…。



いや、居た…。





木の裏に人影がある。



綺琉は気配を消しながらその男に近付く。