“うわぁ!魔王だ!”
“みんな早く膝跪け!殺される”
“次は誰が殺されるんだ!”
“次は俺かも知れない…。”
そんな声が所々聞こえてくる。
ーーーーー悲しい。
魔王って誰のこと言っているの?
兄さまもライも優しいよ…。
「おい!今、声を出した奴は我の元に膝跪け!」
すると、4、5人が出て来てライの元に膝跪いた。
ライが魔王って呼ばれてるなんて。
ライは剣を振り上げ首を落とそうとした。
『ライ…!辞めて!ライのそんなところ…見たくない。お願い、こんなこともう、やめて。』
そういうとライは渋々剣を下げた。
そして、私の頭に手を置き口を開いた。
「すまない…。ディアのためにもうやらないと誓おう。貴様らは、ディアに免じて許そう。」
膝跪いた人達は“有り難き幸せ”といって頭を下げた。
「ディアは凄いね。俺でも止められないのに、言葉で止めちゃったね。」
ーーーーそうなの?
ライは優しい。
今だってそうだ。
人々が商売を始めて賑わっているのに人にぶつからない。
そういう風に歩いてくれているのだ。
優しくないわけが無いよ…。
『ライ…。ライは優しいよね?』

