[数日後]


「梨穏ー。」


「どうしたの、藤咲くん。」


あのあとも藤咲くんは、何もなかったようにいつも通りの態度だった。

だから私もあまり気にしないことにした。


「最近、増えてきてるんだよな。」


「…増えてきてるって…何が?」


「敵。悪魔だ、悪魔。」