「意外といい人だった…。」


「だろ?昔と全然変わってない…。
あいつは、すっげぇいいやつだよ。」


「紫苑が惚れたのも分かる!」


「ははっ。結依と同じこと言ってるな。」


「ふふっ、ほんとだ。」


「んじゃ、行くか。」


そういって、私に手を差し出す。
私はその手を握った。


「うん。」


「俺、梨穏と出会えて良かった。」


「私もっ。」


私たちはそういって、微笑みあった。