「え、ライオンキングですか?」
「うん。劇団四季の。阿笠さん、観た事ある?」
ライオンキングなんてどうでもいいよ。
早く出てけ出てけ出てけ…!
「えっと高校の時、卒業記念にクラス皆で観にいきました」
「あ、そっか…。いいよね、ライオンキング」
あ、そっかって。
絶対デートに誘うつもりだっただろ、お前!
見るからに好意を感じる。
下心が見え見えだ。
「はい!何ていうか、観終わった後、余韻で席から動けなくなりましたもん。あ、最近、ライオンキングのミュージカルをネタにしてる芸人さんいるじゃないですか。私、あの人も本当、大好きで―――」
ボンッ。


