俺もつられて立ち上がる。


「郵便局付き合ってくれたら、そこで茶封筒の中身、教えてあげる」

「えっ?ちょ、由紀子さん!?」


不敵に笑い颯爽とレジへ向かう由紀子さんを、俺はわけが分からないまま慌てて追いかけた。


「ごちそうさま」


由紀子さんがどっかのブランドの財布からお金を出して会計を済ますと、マスターがドロップ飴をくれた。


何となくだけど、この人は俺と由紀子さんを姉弟だと思っていたんだろうなと思った。

そう思ったら、何だか複雑だったし、男として何となく悔しい気もした。


メロンかな。甘い。


――しっかし、何で郵便局なんだろう?

教えてあげる、なんて甘い言葉に乗せられて、俺は彼女の後をふらふらついていった。