イジワルなキミの腕の中で



先輩は至って普通。


多分きっと


経験が豊富だから、こんなことではドキドキしたりしないんだと思う。



どんな時にするんだろう。


私と一緒にいて、ドキドキすることなんてあるのかな。


……なさそう。


いつでも余裕っぽいもん。



慣れてるんだよね。



「は、早く勉強しましょうよ」



ドキドキしているのがバレないように、必死に冷静を装った。



先輩の腕から逃れて机に向かう。



「待てよ」



また腕を強く掴まれて思わず足を止めた。