イジワルなキミの腕の中で



航希先輩はその間黙々とスマホを触って何かをしていた。


だから私も黙々と問題を解いて行く。



「出来たー!」



今日のノルマを達成したことで、言いようのない解放感が胸に溢れる。



うー!


やっと終わったよー!


キツかった。


長かった。



ここまで集中したのは久しぶりかもしれない。



「見せてみろ」



スマホからスッと視線を外した航希先輩は、手を伸ばしてノートを催促する。



「はい」



そんな先輩にノートを差し出してゴクリと唾を呑み込む。



真剣にノートを覗き込むその顔に、不安と緊張が隠せない。



これでもし間違っていたら


せっかく教えてもらってるのに申し訳なさすぎる。