イジワルなキミの腕の中で



あれ?

違うのかな。


さっきのような顔を見せたのは一瞬だけで、今はもういつもの加野君に戻っている。



私の勘違いだったのかな。



なんて思っていると3年生の階に到着。



「じゃあな」



「あ、またね」



「おう」



そう言って加野君は何事もなかったかのように消えて行った。



「やけに仲良さそうだったな」



低い声に慌てて振り返れば


そこにはムスッとして不機嫌そうな航希先輩の姿。



「せ、先輩」



ビックリして手にしていたお弁当を落としそうになった。