「何話してんすか?」



「げっ、先輩っ」



「げってなんだよ、げって」



不機嫌そうな瞳が私を捉える。


ムスッと唇を尖らせる姿も魅力的に感じるのは多分好きだからだよね。



「い、いえ。ビックリしてつい」



へへっと誤魔化すように愛想笑いをしてみせた。



「早く着替えて来いよ。置いてくぞ」



「えっ?もうそんな時間?」



時計を見ると営業時間が過ぎていて、さっきまでいたお客さんはみんないなくなっていた。



「すぐ着替えて来ます」



華さんにペコッと頭を下げて更衣室へ向かった。