「おい。ボーッとしてんなよ」



「えっ?あ、あぁ。はい」



しまった。

またバイト中にぼんやりしてた。

だってだって


ウサギ先輩があんなこと言うからー!



変に意識しちゃうじゃん。



「何考えてんだよ?」



「えっ?そ、それは……ヒミツです」



そう言うとたちまち不機嫌になっていく航希先輩の顔。



「あ、ほ、ほらっ。もうすぐテストだし赤点取ったらどうしようかなって。えへへっ」



ギクリとして慌てて弁解した。



だって


これまでの経験上


スネるとすごく意地悪になって


何をして来るかわからないから。