「何言われたんだよ?どうせロクなことじゃねえんだろうけど」



「それは……秘密です」



だって


言えるわけないって。



「萌絵のくせに生意気」



「ちょ、ちょっと」



桜の木の下、先輩は私の腰に手を回して引き寄せて来る。



周りには下校中の生徒がちらほらいて、そんな私達を面白そうに見て通り過ぎて行く。



「や、やめて下さいっ。皆が見てますよ」



は、恥ずかしいんですけどっ。