「あーっ、もう……!んでお前はそうやって」
航希はまっすぐに私を見つめながら、苦悶様の顔で自分の髪を掻き回す。
「な、なに?どうしたの?」
やっぱり私、何か変なこと言っちゃった?
不安な面持ちで、悶絶している航希を見つめる。
「わざとだろ?そうやってわざと俺を煽って、楽しんでんだろ?」
「え?いや、わざとじゃ……あ、煽る?」
わけがわからなくてポカンとなる。
私が聞いてるのは、そんなことじゃないんですけど。
「その鈍感さ……マジで罪だろ。まぁ、もう今さらだけどな、そのバカさは」
“はぁ”と深いため息を吐きながら、やれやれといった感じで脱力する航希。



