いつもはキッチリしてるのに、休みの日は気合いが入らなくて、ダラッとしちゃうんだって。



「なに笑ってんだよ」



会った早々から、先輩は私の頭をコンッと小突いた。



そしていつものようにガシガシ掻き回される。



「や、やめて下さいよっ……!」



思わず敬語を使ってしまったせいか、先輩は不服そうにじとっと私を見る。



だってー!

やっぱりまだ慣れないよ。

いきなりタメ口で話せないって!



「ほら、行くぞ」



コツンとまた軽く小突かれた後、先輩は図書館とは逆の方向に向かって歩き出した。



触れられた頭がジンジン熱い。



「図書館は逆だよ?」



慌てて追いかけながら隣に並ぶ。



「昼飯食った?」



「え?まだ、だけど」



先輩はどうやら、駅に隣接しているこじんまりとしたモールを目指しているようだ。