見た目が派手なところは置いといて……。


容姿端麗な上に頭脳明晰だなんて……。



これで運動神経抜群と来たら、まさに才色兼備ってやつじゃん!


ズルい……!


ズルすぎる。



欠点らしい欠点が見当たらないなんて。



「何がズルいんだよ?」



眉をひそめながら、航希先輩は私の顔を覗き込んだ。



「全部が完璧だもん……!これで運動神経抜群とか言わないよね?」



「体育もいつも5だけど?」



先輩は首を傾げながらポツリと呟いた。