車は綾に気が付いて、止まった。

綾の手の中には、あの子猫がいたんだ。

でも綾は気が付いていない。

頭に生えた猫耳を…

咄嗟に私達は、綾にパーカーを着せたんだ。

その車の運転手に気付かれないように。

出てきたのは、私の母だった。

母は「大丈夫だった?」と凄く焦りぎみ聞いた。

そりゃそうだ。

幼馴染みの子供を引いてしまうところだったんだから。

綾は「大丈夫だよ?」と平然と言っていたが怖かったと思う。