それでは、と。

貞子は正座して、俺に深々と頭を下げた。

「今日は美味しいもの御馳走して頂いて有り難うございました」

「いやいや、こんなもんでよければまた食いに来い」

「はい、またお邪魔させて頂きます。や~、よかったですよう、お兄さんみたいないい人にビデオテープ再生してもらって」

「何言ってんだ、そんな言われたら照れるじゃねーか」

「いえ、本当ですよう。また色々教えて下さいね」

「ああ、じゃあまたな」

「はいぃ」

デジタルテレビの画面の中へ、潜り込んでいく貞子。