~18の記憶~


親の顔なんてしらない。
だから記憶もいらない。
幼いときは苦しかったから。


「今まで、ありがとうございました。」

「ひかりちゃん。立派になったわね。
仕事がんばってね。たまには顔出してちょうだいね。」

「はい。……もう行かないと。」

「気をつけてね。」

就職が決まり孤児院を出たときは
何も考えてなかった。
ただただ、前に進んできた。