俺らはあんたに恋してる


駅からは、大和と直光は上り
私と和弥は下り。

初めての人と気まずいなーと
思いながら気を遣って話すけど
なんかぎこちない。
隣に座ってて彼女ってまわりから
思われて迷惑じゃないかな?

「……」

「……」

あーもう。

「……」

また会話止まっちゃって気まずいなぁ。

「お前どこで降りるの?」

「!?」

びっくりして声がでないよ!
話しかけられると思わなかった!
クールなんだもん!

「あっ!えっと、わ、私は後3つ先だよ。」

「そう。俺は次だから。」

「そっか……」

ガソゴソ……と、
和弥はポケットから何かを取り出すと

「番号。」

「え!?」

「お前の番号入れろよ。
俺が降りてからなんかあったら
大和や健になんて説明すんだよ。」

「あ、はい!」

心配してくれてるの?
いや、夜分遅くに~って感じか。
でも、優しい人なんだね。
よかったー。





ちょうど和弥の降りる駅に着き
和弥を見送る。

「じゃぁな。また明後日な。」

ポンポン。

「(え!?)」



今、頭ポンポンされたー。
親にもされた事無くて、
心配されるって嬉しいね。

なんか……恥ずかしいや。