見渡すと

目の前の景色には

何も映らない。

私は目が見えないから。

私の名前は小菅美夕。

真っ暗な世界には何一つ存在しない。
そう思ってる

いや、正確には私が白い世界に存在していないのかな。

もう疲れた__

「ね…一緒にお弁当食べない?」

もうお昼なんだ。

時計が見えないよ。
でも声はわかる。

町田 葵さんだ。