「きれーい!なんか花火見たら夏がやっと実感できたかも」 「毎日暑いのだけでも十分夏じゃん」 クスクス笑いながら隣で反応する七瀬くん。 花火は2、3つ複数同時に打ち上げられるようになったり 星やハートの形をした花火も稀に打ち上がる。 「そういう当たり前のことじゃなくて いつもと違うことを見たり、やってみたりするからそう思うの!」 「……確かにな。 じゃあ俺も立花と行きたいとこあるんだけど」 「どこどこ?」と聞き返そうとしたらポツンとあたしの頬に雫が落ちてきた。