「だ、大丈夫」 もう半年近く付き合ってるのに変に意識しちゃってドキドキして、あたしは俯きながら答えた。 「じゃあ行くぞ」 と言われて今度は少し歩くとすぐに駅に着いた。 「花火大会で雨を降らすなんて ゆりはほんと雨女」 「そ、そんなことないよ。 雨降らすの得意なのは七瀬くんでしょ?」 って、今“ゆり”ってあたしの名前呼んでくれた?? 苗字じゃなかったよね? あたしも自然に返しちゃったけど。