その時!!

見覚えのある顔が前を通過していった。


その人は、ベトナムの国旗のTシャツを着ていた…


そう、キャシーがまるで骸骨のような顔をして、昨日とは全く別人のように、

男にもたれ掛かりながら歩いている。


やっぱり…
キャシーは二日酔いで苦しそう。
きっとあの顔は旅行どころではないのだろう。

昨日想像したとおりだった。

あの時ほど、自分のゲームには参加しないという判断が正しかったと感じたのは言うまでもない。


私は目の前を通り過ぎるキャシーを直ぐさまビデオで追った。


昨日とはまるで別人のキャシーに街で出会うとは思ってもみなかった。


あのホーチミンで、特定の人に出会うことは奇跡としか言いようがなかった。


キャシー身体お大事にね。
あなたのこと、忘れないよ、私たち。