幸福の花 ~夏~

最終的には先生が話を広めた男子を説教し、私に謝らせることで収まった。

私は中学受験をして、その男子には卒業以来会っていない。

まだ少し恨んでいるけれど、花言葉のことを考えずに名前をつけた両親への憤りもある。

私を大切に育ててくれている両親にこのことを言ったことはないけれど。

どんなに美しくても。

クロユリも私も、『呪い』。

この『呪い』は私を苦しめる。

高校生になった今も。

きっと、これからも。

私が「黒木 百合」である限り。