「え?学年いちの美少女を?」

驚いて聞き返す。

「なんか、ずっと好きだった子がこの学校にいて、その子が気づいてくれるのを待ちたいんだって」

意外と彼って純情なのねー、なんてぼやく友人をよそに私は呆然としていた。

それって、もしかして、私?

いや、そんな、まさか。


その日の帰りもずっと友人の話のことを考えていた。

『その子が気づいてくれるのを待ちたいんだって』

その言葉を反芻する。

そんなことを言ってたなんて知ったら、もう、けじめはつけたのに、


期待してしまうじゃないか。