幸福の花 ~夏~

それからはただ淡々と過ごすだけ。

お互いに教科書を忘れたときにだけ、席をくっつけて。

当たり障りの無い会話をする。


失恋したわけでも、実ったわけでもない私の初恋。


どこか寂しい気持ちはあったけれど、蓮の隣にいて、少し話すだけでも、凄く楽しかった。

クラスメイトとしての良好な関係。

これで十分だよね。


そう思った。

ある噂を耳にするまでは…