幸福の花 ~夏~

卑屈な考えが止まらない。

そうだよ、きっと。

昨日のあの表情だって、「このクマ、どっかで見たことあるな」なんて、とりとめの無いような気持ちが浮かんだだけだよ。

話しかけられたのも、ただ単に隣の席だったからだよ。

私ったら何勘違いしちゃったんだろ。

悲しさで顔が歪むのを押さえながら、すばやく席で授業の用意を済ませる。


重いよね、私ったら、何年も前の初恋を引きずって。


もう、いいや。

私も、忘れよう。

ただのクラスメイトとして、それなりに仲良くやっていけばいいよね。

うん。それでいいんだ。

もう、けじめつけよう