蓮と初めて会ったのは小学校だった。

二年生のときに同じクラスになり、席が近かったからよく話したりした。

さらにその年から蓮は私と同じ書道教室に通いだした。

いつもは一人で帰っていたけれど、蓮が「一緒に帰ろ」と誘ってくれてからは一緒に帰るようになった。

何気ない会話をして、一緒に自転車をこいだ。

そんなことを繰り返すうちに私は蓮を好きになっていた。

でも、三年生には学校でも書道教室でもクラスが別になった。

一緒に帰ることも。

何気ない会話も。

私たちの間から消えていった。