「えー、もう皆知ってると思うが、このクラスに新しい仲間が増えることになった!」

朝のホームルームで担任がお決まりの台詞を言った。

来たか…と、思わず身構える。

「入りなさい」

ガラっ。

教室の戸が開く。

入ってきた男子生徒は、表情は無愛想だけどなかなかの美形だった。

女子たちが色めきたつ。

それにしても、だいぶ前にどこかで彼と会ったような気がする。

どこだろう。

記憶を探っていると、彼は自己紹介をした。

「はじめまして。横井 蓮といいます。」

名前を聞いて、思わず叫びそうになる。

だって、横井 蓮は私の初恋の人だったから。