私、高野 陽菜乃は合唱部員だ。

そして中三の受験生。

ということで、進路に悩んでいる。

「どうしよ…」

もう7月。

本格的に志望校を決めなくてはならない。

だいたいは決まっている、のだが。

紙に高校名を書こうとすると、大好きな一歳年上の彼氏の顔が浮かぶ。

彼氏の相沢 瞬の高校はそこそこ名の知れた私立高校。

残念ながら私の志望したい高校ではない。

「一緒の高校行きたいのに…」