ていうか…皆、浮き輪を膨らませようとしてくれない…。


「ほらあ、めい、やりなさいよぉ」

「ちょ!」


凛子が、私の頭を掴んで、無理矢理、浮き輪の空気を入れるところに、

私の唇を付けさせた。


…それが、私の、世界史上、いや、宇宙史上最悪のファーストキスだった。