ファーストキスは浮き輪でした。

「インテリナルシスト自意識過剰眼鏡の宮岡良太郎。

略していじょがね太郎…。


なんで、アンタはウワキをそんなにほめるの?」


歴史上稀に見る浮き輪って…。

稀すぎんだろ。

絶対いねーよ、今までにあんな浮き輪がいたこと、絶対ねーって。


「あの喋り方とギャクセンス……まさに僕の師匠に相応しいのですよ…」


眼鏡のレンズをタンクトップで拭きながら、いじょがね太郎が言った。


「そういえば…いじょがね太郎はお笑いが大好きだったわね」

「あの…いじょがね太郎ってやめてもらえます?」

「じゃあ、インテリナルシスト自意識過剰眼鏡の宮岡良太郎。

略してテルシスト」

「テルシスト……良い響きだね」


みいちゃんがほめたように…私もテルシスト…なかなかのネーミングセンスだと思う。

テルシスト…何だろう、この流れるような響き、波長…堪らん。


「お前は今日からテルシストだ」

「い、いじょがね太郎よりはマシでしょうか…?

まあ、いいでしょう。

話を続けます。


とにかく、ウワキ殿のギャクセンスは、世界を変えます」


えっ、そんな大規模なの?