ファーストキスは浮き輪でした。

「とにかく!ウワキちゃんは良い子なんだよ~!」

「へ、へぇ…」


全くわからない。

あれのどこが良い子なわけぇ?

ただの浮き輪じゃん。


「そうなのです。

ウワキ殿は僕の想像を凌駕する、歴史上稀に見る浮き輪なのです…」


あん!?

今、ウワキ殿がどうたらこうたら言ったの誰!?


そしていきなり目の前に現れたのは、インテリナルシスト自意識過剰眼鏡の宮岡良太郎。

略していじょがね太郎。


「いじょがね太郎……!?」

「いじょがね太郎君…どうしてここに!?」

「あの…変な略し方やめてもらえませんか?

僕は、宮岡良太郎です」


眼鏡をクイクイ小指で上げながらいじょがね太郎が言った。

何で小指なんて微妙な…。