ファーストキスは浮き輪でした。

私の大好きなお父さん。

それが、今、浮き輪となって、私の目の前にいるんだ………。


「お父さん、お父さん………うぅ…」


私は、ウワキ……いや、お父さんを抱いて、子供みたいに泣きじゃくる。


「会いたかったよぅ、お父さん……」

「めいはもう大人でしょう。

何、子供みたいに泣いているんですか」


はは、と笑うウワキ。

間違いない、ウワキは…お父さんだ。


「お父さん、私未成年だよ。

法律上、まだまだお子ちゃまだよぅ……」

「あー、そうでしたね。

私(わたくし)、うっかりしてました」

「もう、お父さんったら」


久しぶりの、10年ぶりのお父さんに抱きついた感触は、浮き輪だった。


私達が、感動の涙を流していると(ウワキに涙腺はないけれど)…。


「あはははははははっ!!

お前ら、頭がイカれたのかあ!?馬鹿じゃねーの!?

その浮き輪が、お前の父親だって!?

えらく醜く成り下がったもんだな、えぇ!?」


と、私達を馬鹿にする声。

卓だ。

あの糞うんこ野郎だ。