ファーストキスは浮き輪でした。

「他に台詞があったら別だけど、ないじゃん…」

「いや、他に台詞がないって分かっている時点で、俺の存在分かっているよね!?多分、理解しているよね!!!??」

「いや、分からんわ」


キッパリ答える私。

だって、サッパリ目の前の人が誰だか全く分からないし。


「じゃあクソビッチ戸沢!お前なら俺の事が分かるんじゃねえのか!?

俺をプールに誘ってくれたもんな!?ついでに水着から見える谷間で俺を(別の意味で)誘ってきたもんな!?」

「え…分からないし…。

ていうか、私こんな不審者にそんな変態的でクソビッチ的な事しないし………」


うんうんうん。

確かに、そんな事をしたら、私、もっと奈々の事をクソビッチ呼ばわりしているわ。


「ちっくしょー!なんでこんな目立つ格好でいるのに、誰も俺の事を覚えていないんだあああ!????」


狂ったように叫ぶDQN風不審者。

略してDQN者(ドキュンシャ)。


よし、こいつのあだ名はDQN者にしよう。

本名知らんけどな。