夜に溶かすように、爽さんは話し始めた。
「俺、たぶん棗のこと好きだ。棗といるとラクだし、楽しい。気ぃ遣わなくていいし、取り繕うとこもない。
彼女がいるのに、酷いよな。自分でも最低だと思う。
しかも、棗も好きなくせに、汐莉のことも好きなんだ。
棗も知ってる通り、俺と汐莉は二年以上付き合ってる。俺から告白した。
それまであんまり長く続いたことなかったのに、もう二年も続いたのは汐莉ががんばってくれたおかげだと思う。感謝してる。
汐莉がいるのは、俺ん中でもう当たり前すぎて、いないなんて考えられない。
だけど、たまに疲れるんだ。
ほら、あいつちょっと精神的に弱いじゃんか。
繊細で、感受性が強すぎて、いろんなこと背負おうとしちゃってさ。傷付きやすいというか、物事に過敏なんだ。
だから、いろんなことに気を配って、最終的に自分がつぶれちゃうんだよ、あいつは。
汐莉のそうゆうとこは嫌いじゃない。そこも含めて、全部わかった上で、守ってこうと決めて、好きになった。
その分俺が頼れる相手になろうと思った。
汐莉が、遠慮なくおもいっきり寄りかかれる男になってやろうって。

