「っていうか、なんでそんな事が分かるんですか？？」
なおは不思議そうに先生を観察する。

「それはね、このメガネに秘密があるの」

皆が先生のかけているメガネに注目した。

「このメガネには魔法をかけてあってね、その人と目があうと、その人のタイプの数がわかるという仕組みなのよ！」

先生はエッヘンといってメガネをとった。

「じゃあタイプはどうやって見るんですか？」

「それはね、魔法を使うときに分かるの。
あ、でも皆はまだ杖がないんだったわね。｣

少しの沈黙が流れた

「あの犬はまだなのかしら…╬ 」
先生はすこしイライラしている

「犬って、にじの事ですか？」
りなが聞いてみた。

「えぇ、そうよ。皆の杖を持ってくる係りになっているんだけど…」

ｶﾞﾗｯ

〈ふぅー、ふぇー疲れたぁ〉
息を切らして走ってきたにじの手の中には、4本のケースがあった。

「なんで4本しかないのよ？」
先生は怒りそうになりながら笑顔で聞いた

〈だって、このクラス杖使い3人だけなんだもん。〉

「あら、そうなの。」
先生は渋々引いた。

〈これ、リストです。〉

「はいはい、じゃあ呼ばれたら前に出てきて下さいねー、」

「りささーん、りなさーん、しょうくーん」

「はい、コレが貴方たちの杖よ。｣
先生はニコッと笑って杖を渡した。

「魔法界には、杖を使って魔法をかける人と、杖など何も使わずに魔法をかける人ながいるの。その比率はだいたい5対5ね。」

「心配しなくても、杖を使った方が細かい魔法をかけやすくなるだけだから、そんなに変わらないわよ！先生も杖使いじゃないしね。｣

先生がそう言った瞬間、チャイムが鳴った。

「んー、今日はここまで！魔法の授業は明日からにしましょう！じゃあにじ、この子達を寮に連れてってねー」



(((り、り、寮！？)))