「ふぅー、やっとついたか!」
あゆのは汗をふいて一息ついた。

『何じゃこりゃあ!?』
小さな塔だと思っていたその建物は、近く
でみるととっても大きなお城のようだった。その周りを囲むのは、たくさんの家、つまりここは1つの町なのだ。

〈ここからはもうソレイユ王国の中心部、
[サニータウン]と言うんだよ〉

いつの間にかイケメンの姿は消えてそこには、また虹色に輝く毛の変な子犬が1匹いたるだけだった。

〈じゃあ早速、ソレイユ学園へ行こう!〉



そうして歩くこと3分頃、にごりのない緑の宝石と、真っ赤に燃える炎のような赤い宝石がはめられた建物に着いた。


〈ここが今日から6年間、君達が毎日通うことになる、ソレイユ学園だ!〉

『立派だねー』

7人は口をそろえてそう言った。

〈じゃあ、僕はココで失礼するよ!〉
「え、ちょ、これからどーすれば…」

そう言おうとした時にはもうにじはいなかった。

「ど、どーする?」
あゆのがおどおどしながら聞いてくる。

「とにかく、園内に入ってみよう。えーと、にじって、あたし達はルビークラスって言ってたよね?だったらこっちの赤い宝石の方じゃない?」

おぉー!と、りなを拍手で褒めたたえた。

「まぁ、行けば誰かいるっしょ♪」
なおはまだホウキにるんるんだ。


そうして赤い宝石の方に歩いて行くと…

「あら、おはよう皆さん。大分遅刻ね。」

黒く長いローブを着た、やさしそうな若い女の人が下駄箱にいた。

『おはようございます!』
「ところで、ルビークラスってどこにあるか分かります?」

「この下ですよ」ニコッ

『え?』

女の人が手をパンっと叩いたら、地面にポッカリ穴があいた。

…ということは、やはり落ちていった。

『ぎゃあぁぁぁぁぁあああ…』

ドシンッ!ドドドッ!

「痛い、痛い、痛い!」
「もう、何回落とすんだよまったく!!」
あゆのがカンカンに怒っている

「何この服!?」
りなが叫んだ。

「あ、本当だ!」
皆、今まで来ていた中学校の制服ではなくカッターシャツの上にローブをはおり、女子はリボン、男子はネクタイという形だ。

「ポッケになんか入ってる!」ゴソゴソ
なおがローブのポケットを探り出した。

『ネックレス…?』

そこにはルビーのついたペンダント型のネックレスが入っていた。

ガラッ

『ビクッ!』

そこにはさっきの若い女の人がいた。

「皆さん、さっきはごめんなさいね!私が
このルビークラスの担任、花見桜です。皆からはルビー先生って呼ばれています。」

「あなたが担任なんですか!?」
あゆのがピクピクしてきた。

「そうです。では皆さん、何か質問はありませんかー?」

「はいっ!はい!はい!はーーーい!」
先生が聞いた瞬間、りさがピーンと手を上げた。

「私のホウキは緑で、たまちゃんのホウキは黄色なんですけど、これってどういう意味があるんですか?たまたまですか?たまちゃんだけにぃ?」

「い、いい質問ですね。ホウキの色や、魔法を使うときに出るエネルギー色っていうのは、魔法界ならではのことです。」

先生は黒板に字を書き出した。

「この魔法界では、《マイカラー》つまり、自分独自の色があるのよ。」

「その色というのは、家系関係なく、性格などで決まるわ。」


「あ、あの〜僕、まだ自分のマイカラーが分からなくて…」
しょうはウジウジしている

「ホウキの色よ?なぜ分からないのかしら?」
先生はとても不思議そうだ。

「ぼ、僕はホウキも出せないんです!」
しょうはとても大きな声で叫んだ。

「oh......」
その時のルビー先生の顔は、一生忘れないだろう。

「ってことは、あなたが劣等生ね、なるほど。頑張ってね!じゃあ、ローブの中にあるルビーを出して?」

しょうはルビーを手に出した。

先生が持っていた杖をふると、ルビーは一瞬キレイな水色の光に包まれた。

「うん、あなたは水色ね!」

「ありがとうございます!!」
しょうは心のソコから感謝した。

「じゃあ、他に質問ある人ー?」

「は、はーい!」
たまが勇気を振り絞って手を挙げた。

「はい、たまきさん」

「私、アニマルタイプって言われたんですけど…」

「あら、なるほどね!あなた、タイプが2つあるなんて珍しいわねー」

「2つ!?」

「そうよ!このクラスの皆を見たところ、全員レインボータイプっていう事は分かったわ。」

「魔法使いにはタイプがいろいろあってね…」

先生はまた黒板に書いていった。

「1.アニマルタイプ
2.フェアリータイプ
3.フラワータイプ
4.フラッシュタイプ
5.レインボータイプ」

「じゃあ、簡単に言うとー、アニマルタイプは動物と仲良くなれるつまり、動物使いね。
フェアリーも似ていて、妖精をつかさどる、妖精の血が入っている魔法使いの事をいうわ。
フラワータイプは、植物系のものを操る事が出来るの。ちなみに私はフラワータイプなのよ♪
フラッシュタイプも難しいわ。100人に1人の割合で見られる、特別な人よ。その魔力は計り知れないとか。」

「そして、レインボータイプね。このレインボータイプっていうのは、普通の魔法使いは自然の力をつかって魔法を使うんだけれど、皆はマイカラーの力を使って魔法を使うの。だから、魔法を使うときに色が出るのね。使う魔力はハンパじゃないし、すぐに魔力切れで倒れてしまうのが弱点だけど、訓練すればどーにかなるわ!」


ほへ〜と聞いていたしょうたちは、結局どうゆうことなのか分からなかった。

「つ・ま・り、タイプは沢山あった方が便利なのよ。だからたまきさんは皆よりも少し魔力が強いわね。」

「たしかに、たまがツボ割ったとき、凄い音したもんね!バッリーン!って感じ」
あゆのが丁寧に説明をする。


「見たところ他にタイプがあるのは…
りなさんとー、あゆのさん、こごろうくんになおさん…あれ!?しょうくんもある!」

皆は自分が何タイプか知りたがっている。

「って事は、このクラスの皆が2タイプの魔法使いってことかしら!?」

先生は感心していた。