「ね〜真由。まだ好きなの?もう諦めた方がいいんじゃない?相手は桐島愛実だよ?」
帰り道、夏実が心配そうに聞いてきた。

「それが出来たら、いいけどね…」
あたしは下を向いて歩きながら言った。

それ以上夏実は聞かなかった。たぶん何も聞けなかったんだと思う。

別れる前に夏実は
「あたしは真由が幸せになるなら何も言わないよ。まぁがんばってね」

夏実は微笑みながら言った。

「うん。がんばるよ。」

あたしはニコッと笑って夏実と別れた。