想空色 ～そらいろ～

｢クラスが分かった人から順番に並んでくださーい！｣

さっきと同じ先生がまだ興奮が冷めきらない私達に大きな声で指示をする。

｢じゃあ私達も並ぼっか？｣

｢そうだね！｣

私達も名前の順番で並んだ。

―ドンっ

私は後ろから誰かとぶつかってしまい
少しよろめいてしまった。

｢あ、ごめん。大丈夫？｣

後ろから男の子の声が聞こえた。

振り向くと身長が高くて
何か運動をしているのか少し焼けた肌。

中学の制服だから学ランだが、
大人っぽく見えた。

｢あ、大丈夫です。私の方こそごめんなさい。｣

｢いや、俺は大丈夫。｣

そう言って彼は前へ進んで行ってしまった。

何か無愛想。

少し感じが悪い。

｢なんなの、あれ。｣

ぼそっと呟いても誰にも聞こえない。

私はモヤモヤしたまま新しい教室へと向かった。