博人は構わず距離を詰めてくる。 「もう、下がれませんね。」 ニヤリと笑う。 ドンッ。 博人の逞しい両腕が初音の顔を挟む。 「あはは、嘘でしょ…。」 薄ら笑いを浮かべても博人は動じない。 「嘘、って何が?」 「こ、この、状況…。」 もう息がかかる距離まで近づいてきた。 ドキドキする。 胸の鼓動が抑えられない。 「初音さん。」 「ひゃい?」 緊張のあまりうまく言葉が出ない。