「初音、また明日。」
「じゃあね~。」
クラスメイトが手を振りながら順番に教室から出て行く中、初音も帰り支度をしていた。
花子は真っ赤なドレスのまま一日中、一番後ろの席で授業を受けていた。
初音の学校には制服があるのだが、どうやら気に入らないらしい。
執事の博人もまた、執事である事を理由に制服を着ていなかった。
そんな事、許されるくらい大きなグループ企業なんだ…。
他人事のようにしか思えないのだが、初音にとっては別の事で気になる事があった。
今朝、花子が元樹に伝えていた言葉。
放課後、1組に来て。
元樹が言われた通りにするのなら、間もなくこの教室へやってくるだろう。
何があるのだろう。
元樹君に何するのだろう…。
もしかして、教室で2人きりで。
目と目で見つめ合い、そして腕を絡ませながら…。

